6.理解してもらえない辛さ

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今日の授業も普通の授業。ゴールデンウィーク明けの影響かみんなやる気ない。かくいう自分もやる気のない人間に入る。 音楽の授業では、ピアノを弾く練習に入っていた。2学期に入るまでには発表があるらしく、みな真剣だ。 ピアノは交代で練習して、残った人は電子キーボードで練習中。今は、ナナの練習の番。 拙いながらも一生懸命練習せていたためかスムーズに弾けるようになっていた。ピアノを弾いている顔を見たら生き生きしていてホッとした。 私も家で練習していたのもあり、ほぼ弾けている。発表会、楽しみだ。 放課後。ナナと一緒に帰っていると、校門に見たことのある人が立っていた。 『お父さん…』 ナナのお父さん?すごい形相でナナを睨んでいた。その迫力にナナは少し怯えて、私の腕を掴んだ。 「こんにちは。ナナのお父さん」 と私が挨拶したのもフル無視。 「この前の休み、家にいなかったそうだな。近所の方から話を聞いたぞ」 『…』 「それに、友達は選べとも私は話したはすまだが?親の約束も守れないのか」 私の中のイライラが爆発した。
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