小鳥のなきごえ

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中学の時、私はバスケ部だった、1年生でユニホームの8番をもらいスタメン入りした。勉強も出来る方だった。どの教科でもだいたい80点は取れる、成績はいつも200人中20位以内。 特に英語は得意だった。海外に出張する事がある母親の影響だ。家の中では生活音と同じくらいリスニングCDが流れている。家事をしながら母親は、ひたすらリピートアフターミーしていた。私も歌をうたう感覚で母親の真似をして育った。 その甲斐あって、ある日の授業で活躍してしまった。アメリカ人の先生がやってきた時の事だ。 中学レベルの英会話はしっかり学んでいた為、頭の中の英文を発音よく喋った。Mr.マイクとペラペラな会話をしたのだ。 周りの同級生には、帰国子女か日系アメリカ人に見えたのだろう。そう見えた原因もルックスにある。自分で言うのも(いや)しいが、私は背が高くて美人な方だ。艶のある黒髪がよく似合うと人から褒められる、育ちの良いお嬢様にも見えるみたい。 あらゆる加点ポイントを持っていた為、愛想が多少悪かろうと、それもキャラクター性と認められた。私はカーストの上位部にランクインしていたらしい。
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