キミ オモイ

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教室の中朝礼前のざわざわした雰囲気は嫌いじゃない。窓側の自分の席に座ってグラウンドを見下ろした。 今日はアイツまともに話してくれっかな?まあ、一番大事な目的さえ果たせればいい。ずっと近くにいてこんなことしたこと無いし自分らしくも無いけれど、今年が最後かもしれないって思うといてもたってもいられなかった。 「チカー?何考えてんの、変な顔してるよ。」 「真面目な顔って言えよ。」 真剣に考え事をしていたのにケンが真正面に陣取り邪魔をしてくる。自分の席に戻れよ、廊下側だろ。 「チカって最近気になる人とかいるー?俺はいるんだけどね。悪い意味で。聞いてくれる?」 話を随分変えてきたがケンはオレの返事を聞くつもりはないらしく、勝手に話しを続ける。最近どころかずっといるよ。オレの頭の中の半分はアイツだろうな。 「今は無理、明日以降にしとけ。大体もう朝礼始まる。」 「あーい。」 そう言うとケンは大人しく自分の席に帰って行った。 それと同時に担任が入ってきて朝礼を始めた。オレはまたグラウンドに視線を向けて考え始める。 邪険に扱われるのも、避けられるのにも慣れてはきた。でも納得はしてねえし、こんな関係を続ける気ももうねえ。 早く夜にならねえかな。
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