141人が本棚に入れています
本棚に追加
/130ページ
キミ オモイ
◇乾 千景side◇
ジリリリリリリリリリ………
「……ぅるせぇ…。」
頭の上でジリジリとうるさいアラームをスマホの画面をスライドして止める。
毎朝うるさいアラームに、たまには仕事を放棄してもいいぜ?なんて自分の首を絞めることを考える。
スマホを手から離して、もう一度枕に突っ伏して数分間唸り声をあげ続ける。
もうずっと布団と友達でいい。
低血圧のオレには、この時間は拷問みたいなもんだ。
「…おし、時間だ。」
ゆっくりと上体を起こして、乱暴に前髪をかき上げた。
とりあえず予定通りに起きることが出来た。いつもより一時間早い目覚めに、自分でも頑張ったなと思う。
最初のコメントを投稿しよう!