第一章 1

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男が犯しているのは、10歳の少女。もちろん、両親の目の前で、だ。 裸の少女は泣き叫ぶ。まだ膨らんでもいない胸が、少女の嗚咽とともに震える。だが、男は容赦することなく腰を動かし、男根を突き入れた。体液が絡み合う音。父親は床に頭を打ち続け、母親は顔を歪めてやめてくれと懇願する。低俗で醜悪、かつベタなショーだが、人の心を折るのには効果的だ。 部下たちは股間を膨らませて見ているが、俺はなんの感慨も湧かなかった。足を組んで革張りの豪華な椅子に座り、煙草を燻らす。吐き出した白い煙を、ぼんやりと見ていた。 おい女。恨むなら、こんな闇金から金を借りた、あんたの両親を恨むんだな。 「社長。終わりました」 物思いに耽っているうちに、ショーは終わっていた。 女の方は若いから、需要は多いだろう。AVや風俗に落とせば、かなりの金は回収できる。 両親は使い物にならない。だが、父親が高額な生命保険に入っていることは知っている。もうひと押し圧力をかけ、自殺させることができれば、その保険金は回収できるだろう。 俺は手早く部下たちに指示を出し、生臭い部屋を後にした。
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