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「…おまえは、自分がどういう扱いを受けるのか分かっているのか。どうもおまえには、ゲイの匂いがしない。おまえ、ノーマルなんだろ。死にたくなるほどの屈辱を味わうことになるぞ。それでいいのか」
「構いません」
青年は間髪入れずに答える。意思は固いようだ。
…興が乗った。いいさ、ちょうど退屈していたところだ。暇つぶしにはちょうどいい。
「分かった。おまえを買って、妹を見逃してやる。交渉成立だ。おまえは…ええと、九条 朋也、か?」
ファイルの中の資料を見ながら言う俺に、青い瞳の青年…朋也は言う。
「僕はもう、その名前は捨てます。すでに、あなたのペット…あなたの猫なのですから。だから…
猫、とお呼びください。ご主人様」
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