2

3/3
274人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
「…おまえは、自分がどういう扱いを受けるのか分かっているのか。どうもおまえには、ゲイの匂いがしない。おまえ、ノーマルなんだろ。死にたくなるほどの屈辱を味わうことになるぞ。それでいいのか」 「構いません」 青年は間髪入れずに答える。意思は固いようだ。 …興が乗った。いいさ、ちょうど退屈していたところだ。暇つぶしにはちょうどいい。 「分かった。おまえを買って、妹を見逃してやる。交渉成立だ。おまえは…ええと、九条 朋也、か?」 ファイルの中の資料を見ながら言う俺に、青い瞳の青年…朋也は言う。 「僕はもう、その名前は捨てます。すでに、あなたのペット…あなたの猫なのですから。だから… (マオ)、とお呼びください。ご主人様」
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!