お返し

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「お返しだ!」 たっくんは、ひろくんの肩をパンチした。 たっくんとひろくんは幼稚園からの幼なじみ。近所でも、仲良しコンビでよくしられていた。 小学生のときだった。ひろくんが別のお友達とばかり遊ぶようになった。それをみていたたっくんは、「お返しだ!」といって、ひろくんに急にパンチをした。ひろくんはちょっとびっくりしたけれど、すぐに「ごめんね」と謝った。それからたっくんもいっしょに遊ぶようになった。 中学生のときだった。同じ野球部に入部した。ひろくんは野球がとっても上手だったので、一年生からベンチに入っていた。だから先輩にもとてもかわいがられていた。そんなある日のことだった。部活動がおわり、たっくんはグランド整備していた。けれどひろくんは先輩たちと喋ってばかりいた。その帰り道、たっくんは「お返しだ!」といって、ひろくんにパンチした。ひろくんは表情を曇らせたけれど、「ごめんな」といって、たっくんにジュースをおごった。
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