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別の道を歩くお蝶とお玉
一旦、宿に戻った後
2人で買い物に出る
お蝶「せめて男を虜に出来る美貌があればねえ、
芸が無いあんたのおまんまを食わせられる程、
あたし達の稼ぎも良くないんだよ」
露骨な不満を顔に出すお蝶
お玉「申し訳ありません、
精進致しますのでお世話にさせて下さい」
お蝶「まったく、親類の頼みとは言え
何でこんな田舎娘の子守をしなくちゃいけないのかねえ」
角で鉢合う光吉達とお玉達
お蝶の態度が豹変
光吉も営業用の表情に戻る
お蝶「これはこれは、春日野様!」
光吉「ああ、海老名さん」
お蝶「丁度春日野様のお話をしていた所ですのよ。
これからどちらへ?」
光吉「少し呑みすぎて気分が悪くなってね、
夜風に当たっている所です」
お玉を見やる光吉
一目惚れする
お蝶「まあ!それは大変。お大事になさって」
光吉「ええ。ところで
そちらにいらっしゃるのは妹さんですか?」
お蝶「あら、上手いこと言って!
でもこんなのと一緒にしないでくださいな」
お蝶の機嫌取りを全く無視する光吉
お玉に目線を合わせる
光吉「名前はなんと言う?」
俯き顔を合わせないお玉
お玉「お玉・・・で。あ・・・りんす」
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