月下の出会い

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月下の出会い

〇広小路(夜)    海老名一家の見送りの直後    夜道を歩く光吉とお泉 お泉「随分と楽しんでおられましたね」 光吉「そうか? 酒で口を塞いでいなければ罵声の嵐を吐いていた 何だ?あの頓珍漢な型は。 祇園でも見たことが無い」    不機嫌な表情を露わにする光吉 お泉「まあまあ。 祇園は広く、隠れた宗派かもしれません」 〇回想・料亭での宴会にて    酷い舞踏を見たくは無いが    海老名一家を不機嫌にさせ    余計なトラブルを起こしたくない光吉    結果、終始目を泳がせる    それを自身に対する    「釘付け」だったと勘違いし    光吉を意識して舞う小雪 光吉「身体も醜過ぎて眼のやり所に困った」   (回想終わり)    一層大きなため息を吐く光吉 光吉「ああ、不満を吐き散らせばまた喉が渇いてきた。呑み直すか」 お泉「いけません! お酒の席で醜態を晒すなと大旦那様に強く言われております」
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