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あらすじ
1702年、春
難攻不落の箱根関所にて1人の少女に裁きが下されようとしていた。
名は「お玉」
罪状は「関所破り」
関所破りとは、
当時の刑罰の中では最も重い罪の1つとして知られ
その罰は「磔刑」か「獄門の刑(さらし首)」
つまり死は免れない程の大罪だった
代官の気遣いで、最期の発言の機会を与えられる。
死を目前にしながらも晴れやかな表情のお玉
僅か15歳の少女が、何故「関所破り」と言う大罪を犯すまでに至ったのか?
彼女の口から、その真相が語られる・・・。
江戸の下町を拠点に活動する
旅芸人一家「海老名」に居候するお玉
自身を邪険に扱う義母・お蝶と小雪
自身に唯一優しく接してくれる義父・猿生
しかし猿生に溺愛する花梨がおり、ロクに甘える事も出来ず
家族と距離を置きながら、愛情と言う物を知らずに育ち寂しい日々を送っていた。
そんな海老名一家に、京の名家「春日野」の跡継ぎである光吉が仕事を依頼。
許嫁を探す旅の道中で、お玉と運命的な出会いを果たす。
お玉に一目惚れをし、執拗にお玉に好意を寄せる。
始めは疑心暗鬼だったお玉だったが、徐々に打ち解ける
ある日「海老名の過去」を見付けてしまうお泉
光吉を海老名一家から距離を置くようにと懇願される。
せめてお玉だけは海老名一家から抜け出させようと、
多少強引ながら共に江戸を出ようと誘うが
父・猿生への恩義と自身の為にと
これを断る。
光吉との再会を誓った日から、
何も変わらないながらも
充実した時間を送る矢先
猿生が病に倒れてしまう
お玉にとって唯一の支えであり
一家の大黒柱でもあった猿生が倒れ
家族との関係が一層険悪になったある日
お蝶からお玉にしか出来ない「仕事」を任される。
その「仕事」に心身共に深く傷つけられたお玉。
これ以上の仕打ちに耐えきれず
ついに家を飛び出す。
目指すは京都。
光吉との再会を果たすため
お玉はその人生の終焉の地
箱根山へと向かう・・・。
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