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コンビニで色々と買い込んだ3人で、会議室で夕飯を済ませる事に。
其処へ、冷えた弁当を温め直した篠田班長も加わる。
「木葉、美女に囲まれていい身分だ」
既に食事を終えていた小山内理事官も。
「全くだ」
“美女”のワードに喜ぶ里谷刑事だが。
(鴫さん、さっきの現れ方、ホラー以外のナニモノでも無いと思いませんか)
(うむ、むむむ…)
2人から怪訝な視線を貰う里谷刑事。 篠田班長と小山内理事官のヨイショに、一人で喜んでいた。
さて、明けた次の日。
捜査会議にて、被疑者逮捕で本日に送検すると決まった。
然し、問題は防犯映像だ。
「え~、この映像を御覧ください」
進藤鑑識員が見せるのは、犯行が起こってから直後のこと。 逃げる被疑者と入れ替わる様に、公園の北西方面から来る人物が居る。 2ヶ所在る防犯映像を繋ぎ合わせて見ると。 その不審な人物は犯行現場に来ても、被疑者の彼女ほど慌てた様子も無く。 1~2分して去って行く。
また、一時間後と通報の前にも、通り掛かる人が居るのだが。 暗い中で死んでいるのを知らずに去って行く。
その映像を見た後に、笹井管理官が。
「被害者の死因は、略即死に近いが。 この直後に来た者は、防犯映像より部分的に見切れていても、死を確認しながら放置した可能性が高いものと思われる。 犯人は捕まったが。 この直後に訪れた人物にも、遺棄罪、または遺棄致死傷罪。 故意ならば、殺人罪の可能性も在る。 本日からは、被疑者の犯行に対する捜査と、この不審者の捜索を同時進行で行うとする」
この日は尚形係長が居ない。 別の班の捜査を見ている為だろう。
笹井管理官が、
「篠田班長、捜査員の割当てを」
と、やや偉そうに。
「はい」
木葉刑事、八橋刑事、如月刑事は、年配刑事やら男性刑事と証拠の洗いだしや供述の裏取りに。 他の篠田班の面々と女性捜査員や若手捜査員は、不審者の捜索に成る。
その後に、笹井管理官が。
「木葉刑事」
と、皆の面前で呼び。
「はい」
「昨夜に、悪戯に鑑識課へ赴いたとか。 非常に遺憾です、止めて頂きたい」
と、釘を刺す。
「はい、申し訳ありません」
謝る木葉刑事。
本日は、小山内理事官も別の捜査本部に行っていて、笹井管理官の独壇場だった。
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