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進藤鑑識員や瓶内鑑識員は、それで死んだ場合の現場検証を想定してみる。 一緒に来た保科鑑識員を含む鑑識員達も、それに加わるのは職業病か。
里谷刑事や市村刑事は、刑事として捜査を想定するも。 聴き込みに入る前に、話す八橋刑事より、
“ってか、里谷さんが死体でしょ?”
と、突っ込まれ。
“煩いっ! 空想だから八橋が死体だっ”
こう吼える里谷刑事だが。
其所へ、木葉刑事より。
“動機付けは必要ないッスよ。 所詮は、悪意も他意も何も無い只の事故ッス。 殺人にするならば、女性の怨みを買うと云う処で市村さんを死体に…”
この意見を聴くや、里谷刑事や鴫鑑識員に、瓶内鑑識員や美田園管理官までより一致で納得される。
“木葉っ、お前なぁ…”
恨み節を云う市村刑事だが。 鴫鑑識員より、
“女性を取っ替えひっかえして、結婚願望が現れたら別れるとは何事か”
と、本気で呆れられる。
本命にしたい鴫鑑識員と美田園管理官より醒められて、肩身が狭くなる市村刑事。
「木葉っ、覚えてろよ…」
怒るに怒れない状況の中。 今度は、鴫鑑識員と里谷刑事が2人して、珍しく馬が合う。
「聞いて。 市村ったらさ、結婚したいって言われた主婦を切って。 今度は、総務課の峯岸ちゃんとお付き合いだって」
「ふむ。 不倫を解消し、後腐れなき若い女子を抱えたのかえ。 何とも落ち着きの無いご人よのぉ。 片や病気、片や世間知らずじゃ」
「火遊びが何処まで続くやら、よ」
「不倫が拗れて問題となり明らかに成れば、公務員として居れぬ。 最初から、この御方は遊びのみだったのが読めぬとは、その相手方も夢中が過ぎたか。 然し、本に危うい火遊びよ」
かなり覚めた物言いで言われ、市村刑事も返す言葉も無い。
木葉刑事と進藤鑑識員は、不味い料理のネタで話が尽きない。
こうして、某一人を除いて、楽しい時間はアッと云う間に過ぎた。 明日から、また仕事が待っていた。
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