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The days in darkness
「きゃはははははっ!きったなーい!」
容赦なく頭から被せられるモップ。
「ついでに、そのぶさいくな顔も綺麗にしてあげるよー!」
そのまま顔を擦られる。
「いや、それ汚くなってんじゃん!マジウケるー!」
スマホで写真を撮る音が聞こえた。
これが、私の日常だった。
周りは見て見ぬふり。
分かってる。
誰も他人の事なんて助けやしない。
「はぁい、綺麗にしましょうねー!」
そう、頭から水をぶっかけられても私はもう動じなかった。
もう、慣れた。
だって、もうかれこれ2年間、この日々が続いてるんだから。
確か、きっかけは学年イチ人気者だった男の子に告白され、それをフッた事だった。
ただ単に好きじゃなかったから断っただけなのに、これまた学年イチのマドンナ体育館の裏に呼び出されて「可愛い顔してるからって調子乗ってんじゃねーよ!」とマドンナの取り巻きにボコボコにされたのがきっかけ。
そんな、理不尽なきっかけ。
それから、「あいつはビッチだ」とか「あいつは幽霊だ、関わると呪われる」とか変な噂が流れ、いじめを受けるようになった。
最初は声を上げた。
「助けて!」
「誰か気付いて!」
…でも、私のその願いは届かなかった。
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