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「雅也さん、雅也さん……」
「一珂」
必死でしがみついてくる一珂を葛城はしっかりと抱きしめる。
初めはきついだけだった一珂の中が次第にやわらかくなり、葛城の物を包み込むように絡み付いてくる。その刺激に耐えきれず葛城が身じろぐと、一珂が甘い吐息を漏らした。
「動くよ」
「はい」
傷つけないようにゆっくりと腰を揺らしていた葛城だが、あまりの気持ちよさにどんどん早くなる律動を止めることが出来なくなる。
「あっ、あっ」
一珂の甘い嬌声が更に葛城の気持ちを煽る。
このままじゃ……。
動きを止めた葛城が汗を滴らせながら一珂を見下ろした。
「やだ、抜かないで」
葛城の意図を察知したのか、一珂が小さく叫ぶ。
「でも……」
「いいから。このまま続けて……」
「本当にいいの?」
「うん」
優しくキスをした葛城が再び律動を開始し、一珂の高ぶりに手を伸ばす。
「ああっ……や」
一珂が激しく体を震わせると同時に、葛城の体の動きも止まった。
「うっ」
小さく呻いた葛城の体がビクビクと揺れ、一珂の上に倒れ込む。
「雅也さん……」
一珂が震える手を伸ばし、葛城をしっかりと抱きしめた。
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