3人が本棚に入れています
本棚に追加
ライバル
ガラッ
入学式が終わり、教室のドアを開ける。
?「おい」
冴司「え……僕?」
極郷「そう、お前だよ。俺の名前は『紅牙極郷』。てめぇさっき、幻来先輩と話してただろ?」
冴司「あ、ハイ...そう、ですけど」
ザワザワ...
教室がざわつく。思えば、この極郷っていう人、僕が幻来先輩と話してる時、
一番僕を睨みつけていた気がする.......
極郷「確かめておく。てめぇは幻来先輩が好きなんだな?」
冴司「え?!いや、別に、そ、そういう訳じゃ.......」
極郷「隠すな。わかってるから。安心しろ、本人にゃ言わねぇ」
あぁ……言わなきゃダメなのか。
冴司「.......あぁ、そうだよ。お前の、言う通りだ.......」
?「.......」
極郷「そうか。じゃあ、てめぇは俺のライバルだな」
.......ライバル。僕に、そんな存在が出来るなんて...
冴司「あぁ、そうだな。宜しく頼むよ、極郷」
極郷「あぁ、宜しく.......っと、てめぇの名前は?」
冴司「僕?僕の名前は、唖空冴司だ。」
極郷「そうか。宜しく、冴司」
ガタッ
僕は、席に着く。
ふと、隣を見ると、こちらを見ている少女がいた。
冴司「あ、あの、どうした?僕の顔、何かついてた.......?」
?「え、あ.......いや、なんでもない!」
冴司「そ、そう...?.......ところで、隣の席か!宜しく、僕は唖空冴司。貴方は?」
?「わ、私は……」
何故だか、その少女はどこからか寂しそうな感じがした。
まぁ、気のせいだろう。
秋「私は、『葉霜秋』。宜しく、冴司」
何故か、コイツには冗談が通じるような気がした。
仲良くなれそうだ。
冴司「おい、年上に向かってタメ語はダメでちゅよー?秋ちゃーん?w」
秋「.......三途の川に沈めてやろうか?」
冴司「なんでもありません、お許しください秋様」
秋「それでよし」
.......充実した高校生活が送れそうだなぁ....
最初のコメントを投稿しよう!