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 青い青い海の中に浮かぶ小さな島に、お昼寝が大好きな猫がいました。  名前は「ソラ」。  ソラは何より、暖かい太陽の下でするお昼寝が大好きでした。  だから寒い冬は大嫌いで、早く春にならないかなーと、いつも思っていました。 「どうして早く春が来ないの?」  ソラは、島のことならなんでも知っている猫のお爺さんに聞きました。 「桜が咲いたら春になるんじゃが、桜が咲くには、春一番という風が桜に挨拶しなきゃいけないんじゃ」 「じゃあ、僕が春一番さんに頼んでみるよ」  ソラは春一番に会いに行くことにしました。 ◆◆◆  春一番は、大きな山の上に住んでいました。 「こんにちはー」 「んん? お客さんかい? おや、猫さんじゃないか。こんな所になにしに来たんだ?」 「春一番さんにお願いがあって来たんだ。早く春が来るように、桜に挨拶に行ってくれない?」 「ああ、今年はめんどくさいから挨拶に行くのはやめようかなって思ってたんだ」 「ダメだよ! そしたらいつまで経っても春が来ないでしょ!」 「じゃあ、猫さんが代わりに行ってよ」 「僕が行くの? 僕でも出来る?」 「出来るよ、たぶん。島で一番大きな桜一番さんに、花を咲かせてってお願いすればいいんだ」 「わかった。やってみる」 「桜一番さんは、ピンクが大好きだから、ピンクの服を着て行くといい」  春一番は、ピンクの服をソラにプレゼントしました。
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