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スザリオ
全身を包み込む柔らかい感触、ツタで編まれたベット?
さっきとは違う場所、という事は転生成功?
いきなり放り出すなんて、ふざけた神様だよ本当に。
ていうか、どうしよう、この朝結とかいうふざけた眷属武器。
まぁ、ひとまず、後回しにしよう。
と、誰かが近付いてくる。
敵かも知れない、身構える。
「やぁ、転生成功おめでとう」
そう優しく話しかけて来たのは、いかにも物腰の柔らかさそうな、二十代前半ぐらいの男性。
「えっと、聞きたい事が山ほどあって、言葉がまとまらない」
「僕も転生者なんだ、最初は戸惑うよね。えっと此処は都市、スザリオ。分かりやすく例えると福岡みたいな所かな。で、君が今いる所が、転生器、転生者はみんな此処に辿り着く。神様が仰った通り、人間と魔族は物凄く対立してる。今はなんとか落ち着いているけど、そう長くは持たないと思う。
此処にはギルドがあって、転生者は基本的にそこに所属し活動する。現地の人との割合は5:5位かな、仲良くやってるよ」
聞きたい事を、分かりやすく説明してくれた。
感謝、感謝でいっぱいだ。
「あっ新道高次っていいます。説明ありがとうございます。分かりやすくて助かりました!」
「いえいえ、とんでもない。古島です、よろしく。
信じてもらえないかもしれないけど、実は、説明が上手だからってだけで、クラスで四番目に可愛い娘と結婚出来たんですよ」
信じるに決まってる。
「新道君、取り敢えずギルドに向かおうか、行きながら詳しい説明とかしたいし」
「はい!」
転生器から立ち上がり、歩き出す。
「新道君は眷属武器貰った?」
「一応、変なのですけど、普段は右腕に入っているらしいです」
「右腕に入ってるの?面白いね、それ。まぁギルドの、みんなは物好きだから、興味持たれるかもね。僕の眷属武器もちょっと珍しいから、質問攻めで大変だったよ~」
「あの、古島さんの眷属武器って、どんなのですか?」
「あぁ、僕のは自分ガタナ。何か自分語りをすると少しずつ強くなるらしい。だから転生者の案内人をし、自分語りを交えながら此処の説明する事で、新人の心をほぐしつつ、自分も強くなれる。一石二鳥でしょ?」
流石だ・・・しかしある疑問が湧いてきた。
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