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「あの、あなたほどの人なら、クラスで二番目に可愛い娘と結婚出来たのでは?」
「そうかな?仮にそうだったとしても私は四番目の娘、沙也加を選ぶかな、だって笑顔が素敵だからさ」
もう、抱いてほしい。
大通りに出る。
「もう少しで到着だよ」
その時、とんでもない爆発と爆音が大通りを包み込む。
「!?何だ!」
飛ばされる、自分と古島さん。
すぐに体勢を立て直し、恐らく発生源である大通りの真ん中を凝視。
すると煙の中から大柄な異形の者が三体出て来た。
一体は、全身赤黒く、ツノと翼がある。悪魔だ・・・
次の一体は、全身を黒色で大きく歪な鱗で覆われている。鎧のようだ。
そして最後の一体は、只ならぬ気迫で察しがつく、恐らく奴が・・・
「何故!何故魔族の王、グルモが此処に!?」
取り乱す、古島さん。
グルモが口を開く。
「我が此処に来た理由は分かるだろう!人の王よ、貴様が此度の約束を破り、我が種族の生命を脅かさんとしたからだ!」
どういう事だ?
「やはり私が、申し上げましたように、対話などするべきでは無かったのです王よ。奴らは平気で契約を破る種族、戦争をし、勝利して生き残る道しか私達には残されていないのです」
悪魔がそう王に語りかける。
「・・・そうなのかもしれんな、ガンダラ」
気のせいか?今どこか悲しそうに呟いたような。
「では我が、此処にいる憎き人間を皆殺しにして、宣戦布告の狼煙を上げましょう!」
そう叫び、剣を抜く鱗の鎧騎士。
「待て!ゼイ!!!」
制止する王、グルモ。
「もう、我慢の限界です!例え貴方様の命でも止まる事は出来ませぬ!」
鱗の鎧騎士ゼイ、抜刀し、近くの逃げ遅れた子供に襲いかかる!
まずい!!!
「ハァーーーー!!!」
けたたましい金属音と共に、目に飛び込んで来たのは甲冑を身に纏った女騎士。
ゼイのあの強烈な一撃を剣で受け止める。
子供はその隙に母のもとに向かう。
「武器を持たぬ子供に斬りかかる愚行、恥を知りなさい!残念です、話し合って歩み寄れると思ったのに・・・」
「契約を破っておきながら、よくもそうぬけぬけと!!!」
魔法を使い、女騎士に襲いかかるガンダラ。
二体を一人で相手するのはまずい!
「よさぬか!」
制止しようするグルモ。
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