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「あぁ!分かったよ、黙れば良いんだろ!弱点バレて恥をかいても知らないからな」
女従者の方を向きながら、叫ぶ。
「弱点?」
自分に弱点など無い。
何故なら王になる為に、槍術、回復魔法、屈強な体など
の短所は克服した。
やはり、ただの命乞いか・・・
いや、待て・・・
一つだけあった。
そう、どうしても乗り越えられないトラウマが・・・
いやいや、バレるが訳ない。鎌をかけてきただけだ。
バレない、バレない・・・
何故、女性の方を向いて言っていたのだ?
・・・まさか!!!
「では、睡眠魔法をかけます。下がっていて下さい」
だとすれば、このままあの人間を解析班に回すのは、まずい!!!
「良かろう人間、一対一の話し合いをしようではないか」
「何を仰います!私達が許可するとでも!」
「安心しろ、その者にはもう魔法を使えるだけの体力は残っていない」
「ですが!」
「念の為、カリンも同席させる。異論はないだろう?」
「確かに貴方様の姪であり、軍の中で三本の指に入る程の力を持つ、カリン様が同席されるなら・・・」
「では決まりだな、カリンをここに呼べ!」
数十秒後、大広間に到着するカリン。
生えたツノを除けば、綺麗な女性だ。
「事の経緯は道中で聞きました、早急に移動しましょう」
大広間を出て行く、グルモ、カリン、高次達。
それを目で追うガンダラ。
「何を考えていやがる」
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