砂漠の続き

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「目覚めよ目覚めよビチグソよ、オマエは1000年に一人現れるというビチグソ神の化身、ビチグソマンなのだ。オマエにはこの世界を救う使命がある。そんな所で倒れてはいけない。さあ立ち上がれ、そして己の使命を全うするのだ」  ビチグソ、ビチグソ神、オレがその神の化身だって?  なんだ、何のことを言っているんだ。オレはただ、美少女に転生したい一心で自ら命を絶とうとしたんだ。そして美少女転生岩に頭をぶつけようとしたり、美少女転生トラックに突っ込んでいったり・・・・・・、いや待て、美少女転生岩ってなんだ。美少女転生トラックトラックって何だ。オレはいったい何の話しをしている? オレは今、砂漠で倒れているはずだ。エメドラちゃんとブラカスちゃんが岩陰で寝ていて、それでオレは二人の安全を見守っているところだったはずだ。それで急にお腹が痛くなって、それでそれで・・・・・・。 「おい、本当に体を癒やさなくても平気なのか?」 「大丈夫だよ、どこも怪我してるわけじゃないもの。それに脱水とかの症状は魔法ではどうにもならないわ。それよりもさっき取ってきたサボテンジュースを早く飲ませてあげてよ」 「分かったよホラ便器ちゃん、これ飲むんだ」  誰かが僕の喉に硬いものを押し当てて、無理矢理液体を流し込もうとしてきた。僕はいきなり入ってきて液体が張り付いた喉を無理矢理刺激したせいで、思わずむせて入ってきた液体を吐き出してしまった。 「ゲホゲホゲホッ」     
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