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「すごいや、そんなに便利なものがあるんだ。まるで魔法みたいだね」僕は言った。
「へへーん、もちろんこれは立派な魔法だよ。グリーンエメラルドドラゴンの一族に先祖代々伝わる、便利な冒険グッズの一つなんだからね」エメドラちゃんは胸を張って自慢げに言った。
「うひゃー、冷たくて美味しいぜ。便器ちゃんも早く飲んでみなよ」ブラカスちゃんは蛇口を絞って、もう自分の分のジュースをコップについで飲んでいた。
「ほらほら便器ちゃんも遠慮せずに飲んで飲んで」エメドラちゃんは嬉しそうに僕の背中を押して言った。
「ゴクッ、それじゃあ僕もいただきまーす」
僕はブラカスちゃんが飲む、コップに入ったジュースを見て急に自分の喉の渇きを覚えた。サボテンに突き刺さっている蛇口をひねってコップにジュースを注ぐ。ホントは蛇口に直に口をつけて飲みたいくらいに喉が乾いていたけれど、二人の手前、グッと我慢した。コップに注がれたサボテンジュースの色は黄緑色をしていて、コップに注ぐとまるで炭酸水のようにシュワシュワと泡を立てている。
「いっいただきまーす」
ゴクゴクゴクッ
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