Vの研究

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今度は (^^) という顔文字だ。 「このオトキゴーは笑顔。笑うと<ははははははははは>というように同じオトをくりかえすだろ。だからこれは<同じオトをくりかえす>ことを示すというわけだ。」 得意そうに説明した後、またも机をあさる(正確には、荒らす)V。 今度の紙に印刷してあるのは、 (〃▽〃)ポッ という顔文字。 「照れると、声が小さくなるだろ。だからこれは<小さいオトで>ということをあらわすオトキゴーなんだ。」 それから取り出した紙にあるのも、やはり顔文字。 (^_-)-☆ と印刷してある。 「これがうぃんくを示していることは、わかるね。」 「何度も平仮名と片仮名を行き来して申し訳ありませんが、平仮名で言ってくださいというお願いは取り消すことにします。博士に、横文字でWINK(なんと見事な横文字発音!読者の皆さん、拍手!)と言えとまでは言いません。ですがせめて、WINKくらいカタカナで言ってください。」 心の中でそうつぶやいたものの、優しいノアは、今のイッチャッテルVにそんなことを言えない。 もし言ったらどうなるか、想像するだけで震えがとまらなくなる。     
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