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第2章 キュートな依頼人
玲奈「車を手配して! 逃げるのよ!…そう、なるべく遠くが良いわ!」
拓人「分かった! 経費は別だからな! 宜しく… 」
そんな声も…この制服を着た依頼人の耳には届いていない!
この依頼人の足の速さには驚いた! 拓人が走るのが犬の速さだとすると…玲奈の それはカモシカくらい速かった!
玲奈「オジサン! 速く!」
拓人「ああ…なんて日だ! これも別料金で頼むよ!」
玲奈「オジサン!乗って! 早く車を出すのよ!」
玲奈「ねえ…もっとスピード出ないの! 追っ手に追い付かれちゃうわ!」
拓人「いったい…誰に追われてるんだ?」
玲奈「それを聞いたら…あなたも追われる事になるけど…良い?」
拓人「いや…それは困る! こちとら 商売だからな…。まあ言いたく無ければ 別に良いよ。」
二人が一時間ほど車を飛ばして着いた場所は、玲奈が生まれて育ったという温泉街だった。
玲奈「懐かしいわ! そこに車を停めて! 後は徒歩ね。」
道幅の狭い温泉街は町の中央に駐車場があって、そこから歩いて宿に向かうようになっていた。
玲奈「そこを曲がると露天風呂があってね。ここの温泉はリュウマチ、腰痛なんか良いらしいわ。」
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