第9章 18年前…

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 美代子「鈴木さん…そんな上手い話…良いんですか? 私なんか経験も無いし、人の上に立つ事なんか出来るかしら?」  お客 A (鈴木) 「美代子さん…アンタは優しい所が良えんよ。  周りの人に気を配れる…仕事を円滑にやる鉄則よ。」  美代子「鈴木さん…その話がホントだったら… 私は どう恩返しをしたら良いんですか?」  鈴木「いやいや…恩返しやなんて… むこうさんも引き継いでくれる人を探しとったんよ。   これは、言わば…人助けやさかいに。  気が進まへんなら、無理にとは言いまへんが…。」  美代子「分かりました。  鈴木さんが人に頼んで無理して持ってきてくれた話なら、気が引けますが… そうで無いなら、受けさせてください。   私もずっと水商売をやりたくは無いんです。  子供を迎えに行かないといけないですし。」  鈴木「そうか。 じゃあ受けてくれるんやね。  先方さんに早速話してみるわ。  …初めて聞いたけど…子供がおるんやね。」 美代子「はい、若くして主人に先立たれまして。  私は一人で生きて行こうと思ってるんですが…親戚がいろいろ心配してくれて、 子供を預かってくれているんです。」  鈴木「そうかあ…。  美代子さんも苦労人やなあ。」
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