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杏 「フッ! 君に何が分かるんだ!
甘っちょろいよ!
なにが…何かを護りたいだって!
この戦場で…食べ物があれば奪い合いになる……分かるか?
いつ砲撃があって命を落とすかも知れない!
優しさ?……そんな物は何処かへ忘れてきちまったよ!」
拓人「杏さん…戦争って、故郷を護る為にするんですよね。 誰かを護る為に…。
第二次大戦時 日本では《神風特攻隊》というのが有りました。
片道燃料だけ積んで敵の艦船に体当たりするんです。
そんな無茶苦茶な戦いをするパイロットの彼らは故郷の父母を思って、
「お父さん!」「お母さん!」と叫んで散って行ったそうです。
今の杏さんも…そうでは無いのですか?」
杏 「戦闘機乗りは なあ… 何時だって孤独なんだ。 勝っても負けてもな…。
それに いつミサイルにロックオンされて撃墜されるかも知れない恐怖がいつもある!
私は傭兵だ…。
故郷の為に戦ってる訳じゃない!
金の為さ!
そして自己満足だよ…。」
杏は続けた…
「私は親に引かれたレールの上を行くのがイヤだった…
将来の結婚相手だって決まってた…
政略結婚だよ…わずか7才でだよ。
私はそんな生活にウンザリしてた。
外人部隊の事をメディアで知って歓喜したよ…
直ぐにパイロットに成る事を決意した…。
航空大学校から米軍…戦闘機乗りになる為のスキルを全て学んだ…。」
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