7人が本棚に入れています
本棚に追加
人狼ゲーム
薄暗い光が私にあたり目が覚める
外は相変わらず大雨が続いていた
サンドラ「そう…雨は止まなかった。
人狼ゲームが始まるのね」
私は身支度だけを整えて部屋の外へ出る
ジェシカ「サンドラ姉様、おはようございます
昨日はよく眠れましたか?」
明るい妹の顔を見た
これから何が起こるのかもしらないのに…いいわね
サンドラ「ええ、よく眠れたわ。ジェシカも大丈夫そうね
でも外はダメみたい……。もう少し耐えましょう」
ジェシカ「そう……ですね。ロビーへいきますか?姉様」
サンドラ「ええ、行きましょうか」
私達は手を繋いで歩いた
今はもう昨日とは立場が違くなっていても
ロビーにおりると人がたくさんいるのが見える
それでも名前は用意された紙に書かれていて、確認の必要はなかった
ジェシカ「その何かあったんですか?」
物々しい雰囲気に妹が震えていた
怖いのはわかる
でも、なんて幸せなんだろう、私と違ってそう感じことができるなんて
サンドラ「大丈夫?怖い…わよね。安心していいのよ」
どこか心配そうに声をかけてみたけれど、もう実感は失われてしまっていた
ジェシカ「大丈夫…です。少し安心しました」
サンドラ「ならよかった。ジェシカになにかあったら私、とても悲しいもの」
カミラ「ただ、モブ爺さんが今日、死んでいたのよ。獣にやられた傷があった
今は皆が『人狼』にやられたのではと話してたところ」
サンドラ「人狼?置いてあった本にあった存在が本当にいると?」
メアリー「ええ…残念だけど、そうだと思ってる
今から議論を始めるのよ」
ジェシカ「怖い、怖いです。人狼が潜んでる?
そんなの……どうしたらいいんですか?」
錯乱に近く、感情を露にする妹にイライラした
私の耳には声がよく届くから
サンドラ「大丈夫だから!落ち着いてジェシカ
きっと話し合いで殺していけばいいのよ」
死にたがりの私にはきっと怖さなどなくなってしまったのね……。
今にも本当の声が漏れてしまいそうだった
ジェシカ「え?……お姉様」
驚く妹の顔をただ眺めた
最初のコメントを投稿しよう!