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口淫を堪能した鷹津だが、和彦の口腔で達しようとはしなかった。濡れた体のまま和彦は浴室から連れ出され、ベッドに押し倒される。体の上に乗りかかってきた鷹津は目を細めて、まるで眼差しで愛撫するかのように、じっくりと見下ろしてくる。
「――……なんだ」
寸前まで口淫に及んでいながら、いまさらながら羞恥に襲われた和彦は、睨みつけるようにして鷹津を見つめ返す。鷹津は口元に淡い笑みを浮かべた。
「お前が、俺に抱かれたがっていると思ってな」
「だっ……、誰がっ――」
「俺は、抱きたくて堪らない。俺の可愛いオンナを」
和彦の濡れた肌にてのひらを這わせたあと、鷹津が胸元に顔を伏せる。肌に残る水滴を丹念に何度も舐め取られ、最初は体を硬くしていた和彦だが、すぐに愛撫の心地よさに酔う。浴室での行為もあり、情欲の高まりは驚くほど早かった。
「あっ、あぁ……」
愛撫を期待してすでに硬く凝っている突起を口腔に含まれ、きつく吸われる。小さな快感が胸元に生まれて息を弾ませると、もう片方の突起は荒々しくてのひらで転がされていた。
露骨に濡れた音を立てて肌を吸い上げながら、鷹津は鮮やかな愛撫の痕跡を残していく。今の状況で、それを咎めることはできなかった。
両足の中心に手が這わされ、鷹津に欲望を掴まれる。和彦の欲望も、すでに熱くなって形を変えていた。大きく動いた鷹津が、和彦の両足を左右に開いて顔を埋める。ただし、触れてきたのは内腿だった。
「んっ」
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