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和彦は驚くことなく賢吾を見つめる。電話で玲のことを話していたこともあり、賢吾なら察しているだろうと思っていたのだ。
大きな手に顔を覆われそうになり、さすがに身を強張らせたが、手荒く頬や髪を撫でられて、おずおずと力を抜く。
「開き直ったお前は、怖い。怖い、オンナだ……」
「そうしたのは、誰だ」
「そうだな。俺たちの執着と環境が、お前をピカピカに磨き上げちまった」
低い笑い声を洩らした賢吾が、今度は強引に唇を重ねてくる。噛みつく勢いで唇を吸われ、舌先で歯列をこじ開けられて口腔を犯される。剥き出しとなっている腿を荒々しくまさぐられ、尻の肉を強く掴まれて和彦は呻き声を洩らす。それすら唇に吸い取られ、結局、余裕なく賢吾と舌を絡め合っていた。
久しぶりの賢吾との濃厚な口づけは、気が遠くなるほど気持ちよかった。
賢吾の手が両足の間に入り込み、いきなり柔らかな膨らみをまさぐられる。ここを弄られるのも、久しぶりだった。
「うっ、うぅっ」
痛みを感じるほど乱暴に揉みしだかれ、腰が震える。暴力的な行為に怯えながらも和彦は、促されるままに大きく足を開き、どんな愛撫でも受け入れるという姿勢を見せる。賢吾の指先は的確に弱みを探り当て、打って変った優しい手つきで刺激してきた。
和彦は、賢吾の下で身をくねらせ、息を弾ませる。
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