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「ここも、弄られたか?」
「そこは……、ない。怖い、から――」
「慣れた男に弄られるのが一番か?」
涙が滲んだ目で賢吾を睨みつけると、軽く唇を吸われた。
「お前の機嫌は取らない。むしろ俺のオンナとして、しっかり仕置きをしないとな」
囁かれた途端、どうしようもなく体が疼いた。和彦は小さく喘いで答えた。
「それでも、いい……」
ようやく玲の愛撫の痕跡が消えた体に、賢吾は容赦なく吸いつき、歯を立てていく。到底、愛撫と呼べるものではなく、和彦はときおり痛みに声を上げ、本能的に逃れようとすらしたが、がっちりと押さえ込まれる。
「ひっ……」
〈オンナ〉には必要ないとばかりに、最初のうちに欲望をしっかりと紐で縛められていた。賢吾はときおり指の腹で先端を擦り上げると、すぐに興味を失ったように、今度は執拗に柔らかな膨らみを揉みしだき、弱みを攻める。
和彦は甲高い悲鳴を上げ、全身を戦慄かせる。刺激の強さに惑乱し、賢吾の肩を押し上げようとしたが、それが気に食わなかったのか、いきなりうつ伏せにされて、後ろ手に浴衣の紐で手首を拘束された。
無造作に腰を抱え上げられたところで、一旦賢吾の体が離れた。
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