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〝一度でもダイになったら、プレーヤー自身のリアルの肉体も死にます〟
「は? それっぽい煽り文句だな」
アールの視界にページが開かれ、ダイになったら、死ぬと書かれていた。一旦、ログアウトしてみる…………してみる…………してみる…………。
「ログアウト出来ねえ! チュートリアルでログアウト方法を確認してる。何で?」
アールは、更に目を閉じる。VRゲームに閉じ込められてるから意味はない。アールは誰かに本当のログアウト方法を教えてもらうべく、エリアを移動する。ちょうど、エリアとエリアを繋ぐ通路に1人のプレーヤーが居た。
「おい、あんた。ログアウトするやり方知らない?」
「判らない。閉じ込められた。どうしよう、どうしよう」
「何をオロオロしてるんだよ。1つでもゲームをクリアしたら、ログアウト出来るかもしれないな。根拠はないが」
「死んだら終わりだよ」
「死なないゲームをすればいい。取り敢えず、人を探そう」
「それなら、32番フィールドへ行くといい」
フィールドは全部で1万。1つのフィールドに100個のエリアがあり、自由に行き来できる。アールが居るのは8番フィールドだ。
「32番フィールドに集まっているんだな? 行こう、あんた。ハンネは〝ライガー〟か」
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