第2章(サッカーゲーム)

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ピッチを取り囲むスタジアムにAIの観客が騒ぐ。本物のサッカーを体感してるようだ。 ピピー!『キックオフ!』 上空から3つのボールがランダムな位置にドロップした。アールはまず、センターサークルに落ちてきたボールをキープする。すぐさま、AIがチェックに来る。アールはバックパスで、バイオレットにボールを預けてから敵陣地に人間離れした速度で攻め込み、ロングパスをトラップしてボレーシュートを撃つ。 ズドン! アールはゴールネットを揺らす。 「よっしゃ、1得点だ。ナイスアシスト。バイオレット」 「エヘヘ」 バイオレットはテレる。しかし、得点ボードを見ると、1対2。 「えー!? 2点、決められた?」 「猿ども、やりやがるな。クソゲーが!」 第1クォーターが終わった時点で1対2。監督を引き受けた、キノコは堪らずタイムを取る。これで1枚のお楽しみカードを消失した。 「皆、よく聞け。お楽しみカードは、あと2枚だ。第2クォーターは、そのままで。第3第4クォーターでお楽しみカードに懸ける」 「なあ、これSNSでもあるんだよな。ネットにこの状況をアップして助けを求めるとかどう?」     
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