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「やぁ…ッ」
突然の強い刺激に思わず上擦った声が零れる。
慌てて口元を抑えようとした手は大きな手に呆気なく捕らわれ、もう片方の手が私のボトムスを引き下げた。
「えっ…、するの?」
焦る声を出す私に敬はくすっと笑う音を響かせ、
「愚問だな」
そんな呟きが耳に届いた刹那、視界が反転した。
白い天井とこちらをジっと見下ろす敬の綺麗な顔が私の瞳に映す世界を独占している。
けれどもそれは数秒の出来事で、瞬きをしたその一瞬の隙に敬は私の首筋に顔を埋め、熱い舌を這わす。
「したくなかったら、こうはならねえだろ?」
「…っあ、」
今度は硬さを帯びた自分の熱を私の中心にグっと押し付ける。必然的に脚を上げる形になり、それを見計らっていたようにボトムスを一気に脱がされた。
「敬、これから出張…っ」
「今日は夜のアポイントだけだし家出るまで時間はたっぷりあるから。ご心配なく」
「やっ…」
首元から上昇してきた舌が耳の裏を舐め上げる。いつの間にかブラのホックは外され上の服も捲り上げられていた。
その素早くも器用な手つきに私の思考が追いついた事など一度もない。
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