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ピロンッ。
無機質な機械音が鼓膜を叩いた。
「ん…」
小さな呻き声のようなものを零しながら徐に枕元へと手を伸ばす。指先に触れたスマホをそのまま握り、自分へと引き寄せた。
寝惚け眼を手で擦りながら画面を確認する。
その画面に記されている今の時刻は朝の6時に差し掛かろうとしていた。
続いて通知を確認すると同僚からの連絡だった。
内容を確認すれば明日開催される新歓についての相談のようなものだった。
日曜の、しかもこんな早朝に、何もわざわざ連絡してくるような内容でもないのに。もっと時間を考えてくれよと溜め息を零しながらも既読を着けてしまったから返さないわけにはいかない。
何よりも幹事を任されてしまった同僚を労う気持ちもあった。
画面に指を弾かせながら、文章を打っていく。
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