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私、堀川雪は来年高校三年生を迎える高校二年生である。
今は二学期の期末テストに向けて日々を送っている。
クラスは25人。座席は5×5に並べられていて私の席は3列目の3番目。ど真ん中である。私の左には男子の畠中勇、右には女子で田中沙耶が座っている。
席替えは週に一度行われる。次の席替えは明日。
正直言って今の席は最高なので席替えしたくない。
実は、左前に座っている彼が気になっている。(恋愛的な意味とかじゃなくて)彼はクラスで一番頭が良く、学年でもTOP10に余裕で入れるような人間だ。
今私が座っている席からだと彼の動作一つ一つが見える。その彼は机に肘をつくことがある、毎回左肘を。
その肘をつく姿が本当に美しいのだ。ブレザーから見える白い手首と手、そこに悩ましげな彼が頬を乗せる。この瞬間の彼は一つの芸術作品となる。
はあーーーーーなんて綺麗なんだ。尊敬する。私もあんな風になりたい。来世こそはなんて心の中で呟く。
((キーンコーンカーンコーン
4時間目が終わり、昼休みになる。
私は教室を出て、部室へ向かった。
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