第二部 新しい生活

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 食事が終わり、寝転ぶ私……。学校の給食以外で、他の人と一緒に食事をしたのは、始めてのような気がする。 「お腹いっぱいになったかい」 「うん。ごちそうさま。ありがとう」  感謝の気持ちでいっぱいだったけど、他に言葉が見当らなかった……。 「少し休んだら、一緒に出かけよう。紹介したい人がいるんだ」 「いいよ」  何となく素気なくなってしまったけど、メロウとどう接していいのか分からない。こんな経験は、始めてだから。ただ、ここは今の私にとって、安住の地だ。お母さんと過ごした部屋なんかより、ずっといい。 私は腹ばいになって、両手を顎に当て、両肘を立てた状態で、部屋をきょろきょろと見渡す。 部屋の隅に立てかけてある茶色のギターケースが気になった。 「ねえー。メロウってギターが弾けるんだ」 「弾けるよ」 「凄いなー。私なんか何も出来ないよ」 「そんな事ないよ。練習をすれば、弾けるようになるよ。後で教えてあげようか」 「本当。ありがとう」 「それより、これから一緒に出かけたいんだけど、大丈夫かな?」 「大丈夫だよ」     
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