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「大掛かりと言うか、かなりの大物。相手は、銀崎 華正(ぎんさき かせい)。国内でいくつもの犯罪組織を束ね、そのトップに立っている男。どうする?今なら、断る事も出来るけど」
時々、テレビのニュース番組で、聞いた事がある。かなりの大物だ。私とメロウで仕留めることが出来るのだろうか?そんな不安混じりの疑問が、頭の中に浮かんできた時、
「りいな。僕は是非やりたいな。こいつをのさばらせていては、いけない」
メロウのやる気満々の言葉が飛び込んできた。
「やる気満々ね。りいなはどうしたいの。あなたの意見も聞きたいわ」
珍しくルイナさんが、私にも意見を求めてきた。滅多にない事だけど。今回の相手が、かなりの大物だからなのだろうか。ガードもかなり堅いだろう。けど、メロウはやる気満々だ。何となく嫌な予感がしたけど、ここで私が反対したところで、最後は、メロウに押し切られるだけだ。
「やるわ。メロウと一緒にその銀崎と言う男を仕留めるわ」
私は静かに返事をした。
「そう。じゃ、この仕事受けるわよ。相手はかなりの大物だけど、大丈夫ね。三人で力を合わせて頑張りましょう」
ルイナさんは、そう言い残すとイマージュを後にした。
「大丈夫だよ。りいな。この前も、二人で乗り切ったじゃないか。今回もきっと上手くいくよ」
私の肩を軽く叩きながら微笑むメロウ。
「そうね。きっと大丈夫よね」
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