Ｄｕｓｋ Ｏｆ Ｗｏｌｆ

第六部 刺客

「仕留める事が出来たって……。りーなもこの世界じゃ、プロの中のプロってことか。こんな凄い人と組んだの初めてだわ。りーなに狙われたら、一巻の終わりね」
　驚きの表情を浮かべながらも、笑みを薄っすらと浮かべながら、淡々と話してくる美由。
「そんな凄くないわよ。けど、今まで仕留める事が出来なかった相手はいないから。この龍我って男も間違いなく仕留めるわ。私を狙った代償は、命できっちりと支払って貰うわ」
「怖っ。けど、龍我を雇った人間が気になるわ。龍我を倒しても、他を雇う可能性があるわ。そうなってしまうと限りがないわ。そっちも調べておく必要があるわよね」
「そうね。龍我を雇った人間も仕留めないとね。命がいくつあっても、足りなくなっちゃうからね」
「りーなに死なれたくないから、調べておくわ。恐らく、りーなが、絡んだ仕事を調べていけば分かると思うわ。任せといて」
　美由から力強い返事が返ってきた。頼もしい仲間だ。私が絡んだ仕事と言っても、それを全て思いだすのは不可能だ。それに、今まで殺してきた人間を記録には、残していない。どこかで恨みを買っているとは思うが、その可能性については多すぎて検討つかない。ここは、美由に頼るしかない。今の私にとって、頼りなのは彼女の情報だけだ。