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第五部 別れ
ホテルで三人の人間を仕留めてから、暫く平穏な日々が続いた。平穏な日々と言っても、いつ殺しの仕事が舞い込んでくるか分からない。トレーニングは日々、欠かさずおこなっている。
トレーニングも仕事のうちだ。だからと言って、トレーニングばかりじゃない。イマージュの店員としての仕事もこなしている。そうしていないと、日常の全てを忘れてしまいそうで、恐かったから。
店の奥で、店頭に並べる花の準備をしていた時、ルイナさんとメロウが、車から降り、店の中に入ってくる。新たな仕事なのだろうか?今回は、どっちが殺しを担当するのだろう。私かな?メロウかな?そんな疑問を頭に浮かべていたが、ルイナさんの表情がいつもよりかなり険しい。
どうしたのだろう?又、大掛かりな仕事なのだろうか?
「メロウ、りいな。二人ともよく聞いて。かなり大掛かりな仕事が入り込んできたわよ」
私の顔を見るやいなや、話し始めたルイナさん。
「大掛かりな仕事って……。どんな?」
いきなり大掛かりな仕事と言われても、よく分からない。一体、どんな内容なのだろう。
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