2 クッキー

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 「洗ったばかりなのに・・・ベッドに行くまで待てない?」 ティルは、ぼくの言葉にうなずかなかった。ただただ切なげに、青み掛かった黒い目でぼくをにらむ。そんなふくれっ面も、可愛らしいと思った。  ぼくはティルの、心持ちとんがった口元へとキスを落とし、左腕ですっかりと温まったティルの体を抱き寄せた。そして、右手で脈打つオスを扱いた。  限界だったのだろう。三擦り半とまでではないが、何度か手で作った筒を上下させるとそれは弾けた。 ぼくは手の平に、ボディソープとは異なる滑りを感じた。  グッタリとバスタブの底へとへたり込んでしまったティルの体へと、もう一度お湯をかけた。ぼくを見上げるティルの顔が唇が、赤い。  ぼくはティルのあごへと手を伸ばし、上を向かせた。 「ティル、クッキーを食べたら、ミルクを飲みたくならないかい?・・・あげるよ」 ぼくが自らのオスをティルの鼻先へと突き出すと、この前と同じように、一息で口の中へと収められてしまった。  ぼくは小さく呻いた。ティルは全く加減をしない。最初から知らないように思えた。 今日は両手を縛められていないので、左手で根元を擦り、右手で袋を柔らかく揉み押した。 まるで仔猫が、母猫の乳を飲む時みたいだ。と思い、ぼくは気が付いた。そう、ミルクだった・・・  ぼくもティルと同じく、そう長くは持たなかった。 ティルに求められるがままに、精液を放つ。吸い、食い尽くされるような深い快感に、ぼくは酔った。  湯気でしっとりとしたティルの髪を撫で、顔を上げさせた。 「美味しかったかい?」 ティルは返事の代わりなのか、ぼくのへそをペロリと一舐めした。    一緒にシャワーを浴び終えて、ぼくとティルとはウォーターベッドの上で抱き合った。 体中のあちらこちらに触れ合ったり、キスをしたりするのは、猫たちがじゃれ合ったりするのとそう変わらない。 猫たちも、気持ちがいいからやっているのだろう。  ぼくはもう十分だったので、ティルをもう一度満足させてから、眠った。 抱き込んだティルの高めの体温と小さな寝息とが、ぼくの体にも耳にも心地いい。  トロトロと、どれくらい眠っただろうか?ぼくは自然に目を覚ました。 よく寝た時のような、とてもスッキリとした気分だった。こんなに目覚めがいいのは、いつ以来だろうか? 
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