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果たして、ティルのオスは弾けて、ぼくの手の中へと精液を吐き出した。
達した時の一際甲高い声と、その後に続く何とも気の抜けた甘い声との落差、ギャップが堪らなかった。
うれしげにぼくへと顔を寄せて、頬や口元を舐めてくるティルが無邪気で、可愛らしい。
手を拭こうと、ベッドヘッドのテッシュケースへと左腕を伸ばしたぼくの上へと、ティルが乗っかってきた。
ぼくの右手を舐め始める。
「いいよ。そんなことしなくても・・・」
拭けばいいのだし、別に汚いとも思わない。しかし、ティルは舐め続ける。特に人差し指と中指とは、丹念に。
けして、仕方がなくやっているようには見え思えなかった。
ぼくの右手をきれいにしたティルが、ぼくを見た。もっと、食べさせてよ。とその青み掛かった目は言っていた。
まずは、喉仏を食われた。歯にではなくて、唇で食まれた。鎖骨を舌先でなぞられ、乳首を強く吸われた。
両手を使えないティルは当然、自分の体重を支えられないので、ぼくの左半身に自分の左半身を重ねている。
全然重くはなかった。もっと、のしかかってきてもいいくらいだった。
腹に頬ずりをされ、へその窪みに口付けられる。
ヒトでならば、ぼくの乏しい経験則では、ここで焦らすなりためらうなりの間が空くのだが、ティルはそんなことはしなかった。
一息で根元まで食われた。先端がティルの口の上側に当たり、擦れる。
ぼくは久し振りのせいもあってかすぐに達してしまいそうで、思わずティルの肩に手を掛けた。しっとりと汗ばんだ肌としっかりとした筋肉とを、手の平に感じる。
ぼくは少しでも長く味わっていたかったのに、ティルはただただぼくを貪る。
程なくして、ぼくはきつく瞑ったまぶたの裏に走る白い光を見た。その瞬間に、達していた。
コクリと小さく喉を鳴らして、ぼくの精液を飲んだはずなのに、ティルはまだ舌を口を唇を動かし続けていた。
これにはぼくも参って、
「もういいよ。ティル、もう十分だ。気持ち良かったよ・・・」
と白旗を上げた。
掴んでいた肩を強めに押したので分かってくれたのか、ティルはようやくぼくを放してくれた。
ずり上がり、ぼくの顔を間近で覗き込んでくるティルの体を、ぼくは抱きしめずにはいられなかった。
・・・いつの間にか、ウトウトとしてしまったらしい。
「お客様、お休みのところ申し訳ございません」
降ってきた声で目を覚ました。
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