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「！！！これ、拳銃じゃねえか」
「最近はネットで銃も買えるんだなあ」
「そうなのか」
そう言って「ふーん」など相槌をうってから、小山はすぐに木村にそれを返した。
「え、もういいのか。銃っててっきり男子の夢かと」
「憧れよりも恐怖が勝ったんだな…これが」小山は身を震わせた。
「なるほど」
1日前。
妹が誘拐された、と知ったものの、小山には何もできる事がなかった。さして仲の良い妹ではなかったが、というか寧ろ仲は悪い方であったが、それでも家族の大事に何もできない自分に嫌気がさしていた。
誘拐を知った次の日の昼、思い切って友人で探偵の木村に電話で相談する事にした。「妹が拐われたんだ」
「え」木村は単に驚いた。「あの、全国中継の？」
「それ」
ニュースが事件の概要は、このようなものだった。
10月23日夕方、京都府立高校の女子生徒3人が誘拐された。同時期からその高校教員水田茂(43)、校長永山静山(58)が行方不明になっている事と、目撃情報により、彼ら2人が計画した誘拐だと考えられる。現在なお足取りはつかめておらず、府内か府外かも定かでない。専門家の意見によると、近畿、特に大阪方面に逃げた可能性が高い、らしい。
マスコミが騒いだ原因は、他にもあった。
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