一花

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凍える心を重ね合わせて たくさん話しをしたね 数多の嵐に浚われながら 朽ちていく香を 玉の雫を散らし この頬を撫で あなたは真白に溶けた 別離の愛撫すらも風に弄び うっすらと色付きながら やがて巡ることなど知らず 遺恨も告げず 是非もなく 隣で咲く微笑みは ただ緩やかに 静けさへと帰した
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