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②大浦城
平蔵と信浄が大浦城に到着すると、大浦家の家老二人が出迎えてくれた。家老と言っても二人共若い。
森岡信元は22歳。大浦家一門衆で所領は3000石。
兼平綱則も同じくらいの歳だろう。彼も大浦家一門衆で所領は1200石。
既に婚儀の用意ができているという。
大浦家の当主は、大浦為則。病の床に伏している。郡代石川高信は、病を理由に参陣を拒み続ける郡代補佐の為則を事実上更迭。平蔵の婿入りが決まった。
平蔵は、床に伏せる為則に挨拶をして婚儀に臨む。
花嫁は、本丸の広間に待っている。名前は、大浦福。美人だ。平蔵は、威厳を保とうと、はにかまないように真顔を作る。
立会人は、森岡信元・兼平綱則・小笠原信浄の三人。地味婚というか、かなり形式的な婚儀。
神主が祝詞を上げて杯を交わすと婚儀が終了。平蔵は、再び為則の床に婚儀を終えたことを伝えに行く。
為則から家督継承の届状を受け取った平蔵は、翌日、南部本家三戸城に向かう。
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