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「もうある程度の尸は倒した。後はお前達で処理できる。」
そう言って俺はガキどもに背を向ける。
地球には「尸」と呼ばれる存在がいた。それは死んだ人間の魂が成仏する際、莫大なエネルギーを発生させるのだが、そのエネルギーが漏れ出て集まった存在が「尸」と呼ばれるようになった。尸同士は喰らい合い勝ったものは大きくなり負けたものは消える。まさに弱エネ強食だ。見た目は様々だ。大男のような形をしているかと思えば、魚のような形をしている。恐竜のような形をしていることもあった。どの尸も必ず刀を身につけていた。これは推測だが、戦国時代、怨念の強い死者たちの魂のエネルギーが集まり強くなったのでは考えている。
まぁそんなことはどうでもいい。その尸は倒した。
後はこの後も生まれ続ける尸を処理すればいい。
ただ問題もある。人型で意思のある尸がいた。やつはどうやら異世界に逃げ込んだらしい。俺もよくわからん。まぁ俺はそいつを追うことにした。地球には俺が育てたガキどもがいるから大丈夫だろう。異世界転移にはやつのエネルギーを追って胡散臭い占い師が用意してくれた時空移動?の道具とやらがあるから大丈夫だろう。
「山さん頼む。」
そう俺は占い師に告げた。
「そうカ。そレじゃあハじめョウか 異世界移動ヲ」
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