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すると赤い鞘の刀から煙が出てきて、煙が晴れると少女が現れた。髪型はやや短めミディアムくらいのストレートで茶髪だ。服は黒字に赤いもみじの模様が入ったトレーナーにジーパンを履いている。胸はほんのり膨らんでいるくらいだろうか。
「どうも、椛です!」
「ど、どうも、狭山剛と申します…」
「転移は成功したの?」
「転移?」
「まだ話してなかったか?」
「ただいま~」
どうやら剛の娘が帰ってきたらしい。挨拶と礼を言わなければならない。この大男の血が入っているというのなら厳ついのだろか?
「あら?起きたんですね!」
「おかえり。娘の要です。」
「よろしくお願いします」
「俺は笠戸綾晴。でこいつは俺の刀の椛だ。よろしく。」
「よろしく!」
要を見て一番初めに抱いた綾晴の感想
(胸でか)
とりあえず綾晴はこの二人に自分達が異世界から転移してきたものであること、この世界に尸が逃げ込んだこと、刀力がなければ尸は見えないこと、などを伝えた。二人は信じられないというような顔していた。無理もない。なんの予兆もなく世界の危機が訪れるのかもしれないのだから。
「ちなみに尸はどんな危害を及ぼすの?」
「人の魂をエネルギー体にして喰らう。そのために人を殺す。俺達の世界じゃどこから攻撃されてるのかも分からず死んでく者がほとんどだったよ。」
「そんな…」
要は俯いてしまった。よく見ると要はとても美しい。茶髪のロングの髪型に整った顔、綺麗なひらひらの服にロングスカート。彼女の周りはまるで光っているようだ。あれ?本当に光ってねこれ…。
「なぁ、何で要の周り光ってんだ?」
「それは魔力だ。魔法とか打つのに使ったり。剣に魔力込めて威力を上げたりもするよな。」
「…」
「どったの綾晴?」
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