一章:老人

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夏のある日。 「和彦~!そろそろ起きなさーい!」 「はいはーい!」 俺は下着、白のTシャツ、紺のジーンズにベルトに着替え、リビングに降りる。 「和彦、お母さんそろそろ仕事行くわね。御飯は置いてあるから食べて洗い物までしなさいよ?あと買い物頼まれてねっ!そこにメモ置いてあるから。」 「奈月は?」 「奈月なら今日はディ〇ニーランドに行くって言ってとっくに出てったわよ。じゃ、行ってきます。」 「行ってらっしゃい。」 奈月(なづき)とは俺の妹の事で16歳、高校一年生。 俺は朝食(と言ってももう11時だが)もそこそこに洗い物をして顔を洗い、メモと財布とスマホとタオルが入ったポシェットをベルトから提げて家を出る。
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