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老人が去っていった後、俺は冊子を掴んだまま呆然と突っ立っていた。すると、誰かに右肩をツンツンされ、膝カックンされた。振り向くと、神職姿の孝太郎が立っていた。
「こ、孝太郎…。」
「何やってんだお前。」
「孝太郎、丁度良かった。コレ何か分かる?」
「ん?御朱印帳じゃないし…詔書、かな。」
「詔書?何ソレ?」
「あぁ、ほらこんな風に神様の名前が書いてある冊子だよ。」
「黄金…って書いてある。」
「黄金?それってウチの神社の神様の名前じゃん。」
「え?本殿の?」
「違う、左殿の。」
「左殿…ね。サンキュ孝太郎。ところで孝太郎は神社に戻らなくて良いのか?」
「あ、いけね。買い出し済んだから戻らないと。」
「ヘーェ( ,,-` 。´-)?つまりサボってたんだ?(。-∀-)」
「さ、サボってねーよ!ほら着いたぞ左殿!」
「おぉ案内サンキューな、孝太郎。」
「あぁ!」
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