二章:黄金

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老人が去っていった後、俺は冊子を掴んだまま呆然と突っ立っていた。すると、誰かに右肩をツンツンされ、膝カックンされた。振り向くと、神職姿の孝太郎が立っていた。 「こ、孝太郎…。」 「何やってんだお前。」 「孝太郎、丁度良かった。コレ何か分かる?」 「ん?御朱印帳じゃないし…詔書、かな。」 「詔書?何ソレ?」 「あぁ、ほらこんな風に神様の名前が書いてある冊子だよ。」 「黄金…って書いてある。」 「黄金?それってウチの神社の神様の名前じゃん。」 「え?本殿の?」 「違う、左殿の。」 「左殿…ね。サンキュ孝太郎。ところで孝太郎は神社に戻らなくて良いのか?」 「あ、いけね。買い出し済んだから戻らないと。」 「ヘーェ( ,,-` 。´-)?つまりサボってたんだ?(。-∀-)」 「さ、サボってねーよ!ほら着いたぞ左殿!」 「おぉ案内サンキューな、孝太郎。」 「あぁ!」
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