イノスケ

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 イノスケはケータイのデジタル時計を見た、19:23。大宮駅前のampmに入った。客は誰もいないが電気はついている。週刊誌や、おにぎりやおーいお茶をパクった。「ゆっ、幽霊!?」オロオロしている店員を刺し殺した。店を出てアルシェに向かった。スタジオやゲーセンで次々に人間を刺し殺した。  エスカレーターに乗っていると忍者1号が現れた。1号がホルスターに手をかけるより早く、イノスケはベレッタのホルスターを絞った。ampmのトイレで拾った。アルシェを出て大宮駅コンコース行きのエスカレーターに乗った。コンコースを歩いてると、『ぴあ』の看板の陰から2号が銃を撃ってきた。イノスケは前転で回避、パラベラム弾を2発喰らわせ2号を倒した。東口に出て、すずらん通りを抜けて164号へ出た。いつもなら渋滞だが今夜はガラガラだ。  バンッ!銃弾がデイリーヤマザキの漆喰を抉った。「見つけたぜぇ?」背後に3号が立っていた。「死ねぇっ!」奴はイノスケの体に弾丸を放った。確かに貫通していたが痛みはなかった。 「クソっ!何故だ?」  驚いて動きを止めている。  イノスケには信長よりも恐ろしいと思った敵がいた。藤堂高虎だ。元々は浅井長政の家臣だったが、旗色が悪くなると織田に寝返った。彼は主を次々に裏切り出世をしていった。冥界で信長の死を知ったときは下手人は高虎では?と、疑ったくらいだ。  高虎の兄は信長によって殺されている。  イノスケは3号に2発喰らわせて始末した。BOOKOFFで4号、一の宮通りで5号を倒した。  スマホの時計を見た。制限時間は残り20分だ。予定は狂ったがB型人間のイノスケにゃあ、なんてこたぁない。  氷川神社で6号と7号のダブル攻撃には苦戦したが、謎の美女の援護射撃もあって何とか倒した。  女は名も名乗らずどこかへと消えた。  南銀座の繁華街を歩いた。厳戒態勢からか、ネオンは消され、ビニール袋が風に舞っていた。風俗店の扉が開いて8号がマシンガンを乱射してきたが何の痛みも感じなかった。  9号は西側にある安楽寺って所に潜んでいてショットガンをぶっ放してきた。  凄まじい威力に震えたが、何とか倒せた。スマホの時間を見ると残り2分しかなかった。  寺の裏手で時間が来るのをビクビクしながら待った。アラームが鳴り響き、煙と共に果心居士が現れ、杖を繰り出し白い光を放った。変わり身の術を覚えた!  
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