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ジュージュージュー。
ホットケーキとベーコンがふんわり、カリカリに焼けている音が聞こえる。その側を、白銀の三本尻尾がある狼、タリスがウロウロ歩き回っている。
「なあ!まだかよ~サーシャ!」
焦らす声に僕は、ホットケーキをひっくり返しながら答えた。
「もうちょっと。タリス、お願いだから、席に座っててよ」
くぅん。
タリスが、尻尾を垂らした。
「だってもう、腹ペコだよー」
「…タリスって、本当に、僕の親だよね?」
そう言うと、
「何を今更」
タリスが、あくびした。
「そんなことよりも、メシ~」
「ハイハイ」
僕は、こんがり焼けたホットケーキとベーコンをお皿に盛り付けた。
「俺、メープルシロップが良いな」
「そうだねー…あっ」
僕はボトルの中を覗いて叫んだ。
「シロップ、空っぽだった」
「何~何で昨日店で買わないんだよ!メープルシロップ!メープルシロップぅ」
タリスが騒いでいる。僕は無視して、イチゴジャムの瓶を開けた。
「さっ食べよう、タリス。冷めちゃうよ?」
僕の名前は、サーシャ・ライト。13歳。未来・宇宙郵便屋さんをタリスと訳あってしているんだ。
その訳は…?
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