桜雨の降る刻

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と、雪平もこちらを見た。 「……」 ちょっと不躾だった花澄の視線に対し、ごく自然に優しく微笑む雪平。 (こういうのを大人っていうんだわ) 花澄は雪平を尊敬できると思った。 信頼できる 大人の女性に出会えるということはとても素晴らしいことだ。 (あした、観光、楽しもう) 地元民だが、知らないところも多いし、子供の頃の感覚と今とではきっと違う。 だが、花澄は雪平と今晩のうちに別なことを楽しむことになった。 「……」 ホテルについていた女性の洋服屋は奥まったスペースにランジェリーも取り扱っていた。
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